排水管は、台所、トイレ、浴室、洗面所など、生活で利用した水の通路です。
排水管に不具合があると、ここから水漏れが発生し、生活に悪影響を及ぼします。
たとえ少量の水漏れでも、その都度水滴を拭き取る手間がかかり、もちろん水道代もかさみます。
水漏れの程度が大きければ、床が水浸しになるなど、早急に解決しなければいけない事態に直面します。
また、特にトイレでは水漏れによる悪臭が漂うことも、快適な生活を損なう要因です。
排水管の水漏れ対策は、原因を突き止め、それに基づいた対処を行うことが大切です。
水漏れの発生原因を理解することで、適切な予防措置も講じることができるため、未然に不具合を防ぐこともできます。
排水パイプの経年劣化による水漏れの対処方法
長年使用している排水パイプは、経年劣化が起こっています。
古くなった部品にヒビ割れなどが起こり、そこから水漏れが発生するケースはよくあります。
排水パイプの耐用年数は、使用している素材によって異なります。
自宅での使用頻度によっても違いがあり、家族人数が多い場合は水回りの箇所もそれだけ使う回数が多いため、劣化のスピードも早いと考えていいでしょう。
素材によっては、早い場合は10年を過ぎたあたりから劣化が起こる場合があります。
20年程度経過したものであれば、老朽化が進行していることが考えられます。
まず、自宅の排水パイプの素材を確認し、それに合わせて老朽化の目安にすることが大切です。
そのまま使用を続ける場合は、定期的にチェックして、老朽化の進行具合を確かめておく必要があります。
しかし、いずれは新品に交換する必要性が生じます。
早い段階で取り替えておけば、確実な形で水漏れを未然に防ぐことが可能です。
もちろん、すでに水漏れが発生している場合も、排水パイプを新しいものに交換すれば対処できます。
・排水パイプのつまりが原因で発生した水漏れの対処方法
排水パイプは、長期に使い続ける中で詰まりが発生しやすい箇所です。
特に台所は、料理に使用した油や食べ物のカスが入り込み、排水パイプの中で少しずつ蓄積していきます。
ゴミ受けは付いていますが、そこも通り抜けた油や小さなカスが、排水管内部に侵入します。
マンションの場合は、年に一度、排水管の高圧洗浄が実施されるのが通常です。
しかし一戸建ての場合は、住み始めてから一度も排水管の掃除をしたことがない家庭も多く、排水パイプの中で流れを妨げる障害物ができている可能性があります。
詰まって水が流れにくくなることはもちろん問題ですが、さらに詰まりによって水が逆流することで、水漏れが発生するリスクが高まります。
水がスムーズに流れなくなった排水パイプには大きな負担がかかり、パイプの損傷や、接続部分から水漏れが発生する要因になります。
これを未然に防ぐためには、料理で使った油をそのまま流すようなことは決してせず、こまめな排水溝の清掃を普段から行うことが大切です。
まだ症状の出ないうちから、市販のパイプクリーナーを利用して排水パイプの内部を綺麗にしておくことも重要です。
すでに詰まりが発生してしまった場合で、市販のパイプクリーナーでも状態が改善しない場合があります。
その際は、真空式パイプクリーナーやワイヤー式パイプクリーナーの利用が適切です。
また、高圧洗浄を行って徹底的な掃除をする必要が生じることもあります。
重度の場合は必ず業者に依頼して、適切な作業を行うことが大切です。
もちろん詰まりは台所だけではありません。
浴室や洗面台であれば、髪の毛や石鹸のカスが排水管に蓄積する可能性があります。
いずれも長い期間使用する中で少しずつ溜まっていくため、普段からの手入れが詰まり予防に効果的です。
詰まりを起こさなければ、それが原因で起こる水漏れも防ぐことができます。
接続部分の緩みから起こる水漏れの対処方法
排水パイプのナットなどの緩みによって、そこから水漏れが発生するケースもあります。
この場合の対処は最も簡単で、ナットを締め直せば水漏れの発生を抑えることができます。
但し、接続部分の緩みが出ている状態でそのままにしておくと、排水パイプ自体に負担がかかり、劣化が早まる危険性があります。
この場合は、接続部分を調整していったん水漏れが収まったとしても、今度は排水パイプの毀損から水漏れが起こる場合があります。
不測の事態から水漏れが発生する場合の対処方法
老朽化が進んでいるわけでもなく、詰まりも起こってない排水管であっても、水漏れが発生することはあります。
原因としては、外部から排水管に衝撃を与えてしまい、そこから排水パイプの接続部分が緩んでしまうことで、水漏れの発生原因になる場合です。
衝撃度が強ければ、排水パイプ自体が破損してしまうケースもあります。
たとえ新品の排水パイプであっても、衝撃で傷つく可能性は十分に考えられます。
もしこれが老朽化の進んでいる排水パイプであれば、さらに破損の確率は高くなります。
外部からの衝撃は、地震などの災害によって、自分でも気が付かないうちに排水パイプに不具合が起こっている場合があります。
大きな地震が発生した際は、排水パイプを点検するなどして、チェックしておくことが大切です。
まとめ
排水管の水漏れは、原因を確認してそれに応じた対応すれば、すぐに改善が可能です。
但し、たとえ原因がわかっても、個人で対処するには難しい場合があります。
水回りの専門家ではない以上、勝手な判断で対処すると、ますます状況を悪化させる可能性があります。
部品を不用意にいじって、その結果状態を悪くすれば、改善までの時間がより長くかかってしまいます。
修理費用も余分にかかるリスクがあります。
軽い症状であれば、ネット検索で改善方法を調べ、個人で対応をすることも可能です。
しかし原因がわからなかったり、対処方法がつかめない場合は、早急に業者に依頼して修理してもらう必要があります。
原因や対処方法がわかっても、必ずしも個人レベルで適切な対応ができるかどうかはわかりません。
水回りを修理する機会は、通常ではめったにないため、慣れている人は少ないでしょう。
水回りは生活の基本であり、水漏れが発生している状態が長引けば、生活に大きな支障をきたします。
プロに任せることで、確実で素早い対応が可能であるため、遠慮なく利用することが大切です。